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二重服薬について
2017年1月@のひやりはっと事故事例報告です。
今回の事例は、二重服薬です。
[状況要旨]
ご家族が朝の薬を飲ませて下さっていたと気づかず、訪問介護員が重複して朝の薬を飲ませてしまった。
朝、ご家族が訪問され、飲み忘れた薬を入れる袋の中から薬を取り出し、ご利用者へ服用させてくださった。
そのためケアマネが、薬カレンダーに設置されている当日分の薬をヘルパー専用のボックスによけた旨を連絡帳に記載して下さった。
しかし、サービスに入った訪問介護員がボックスを開けたところ薬が入っていたので「○○様(利用者本人)がこんなところに入れている」と思い込んで連絡帳を確認せず服用させてしまった。
通常と違う場所に薬があったにもかかわらず、流れ作業で服薬させてしまった。
服薬後、連絡ノートを確認すると既に服薬済みであったことが発覚し事業所に連絡がある。
[結果]
お伺いするといつもと変らないご様子。バイタル測定、顔色も良好で多弁・気分不良訴えなし
薬情報を持ってかかりつけの処方箋薬局に相談にいく。今服用されている薬で中毒症状をおこしたりするような内容のものはない。
ただ薬理効果の長い薬が多いので服薬スキップの指示あり。
ケアマネ・家族様に電話連絡し確認作業の徹底をお伝えしお詫びする。
<原因調査結果>
慣れからくる確認不足と、利用者が認知症のため薬を移動させたと思い込み、確認作業を怠った。
今回は中毒症状をおこしたりするような内容の薬がなく、大事には至りませんでしたが、少しでも違えば命に関わる大きな事故にもなり得ます。
まず第一に、サービスに入る前はもばイルカで申し送りを確認する。サービスに入れば前回の申し送りや連絡ノートを確認する。
認知症のご利用者であっても、異変や違和感があれば事業所に連絡する。
これを徹底するだけで未然に防げる事故はいくつもありますので、慣れた方であっても常に確認を怠らずサービスを行って頂きますようお願いいたします。